言葉が溢れては流れていく世の中で、誰もが自分の言葉を忘れてしまったかもしれない。
何もない砂漠のような世界を彷徨っていると、大きな水たまりが現れた。

のぞき込んでみると、水面に自分が映っている。
水の中から小さな水泡と一緒にぷくぷくと音が聞こえる。
耳を澄ませていると、、ぶくぶく。青い水の中へと沈んでいく。

底まで沈んだら、自分と似ている誰かが言った。
「ここは、本の中ーあなたの物語の中。
 たくさんの記憶が降りつもった湖の底には、言葉の形をした化石が眠っています。
 記憶の地層を探って何か話をすると、忘れていた自分の言葉を思い出せるかもしれません…」

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「ことばを食べるカフェみずうみ」は、〈言葉〉ひとつひとつをじっくりと味わうためのお菓子ーさまざまな漢字の形をした「ことばを食べるかんじクッキー」を提供するカフェであり、私たちの生活と共にめんめんと続く、カフェ型のアート作品です。
また「一冊の本」として、訪れる人とお話ししながら(現実と夢のはざまで)日々ページを綴っています。

言葉が溢れては流れていくこの世の中で、ひとつひとつの言葉をじっくりと味わい自分自身と対話することで、忘れていた自分の時間と五感と〈言葉〉を思い出す……観光の聖地・京都祇園の地下で、自分自身を巡る観光をお楽しみください。

本の中で言葉を食べるカフェ
あなたが映る野生のメディア「みずうみ」
〜ここには、あなたのための言葉が眠っています〜

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「ことばを食べるカフェみずうみ」は、貧困や食糧危機が懸念される現代において、サステナブルな食を意識しています。

「ことばを食べるかんじクッキー」は、その言葉自体を味わっていただきたいため、極力シンプルな材料で作られています。
ー「言葉の意味」の味(み)は味(あじ)ー
同じ材料で一字一字が異なる、無限の味をもち得るお菓子です。
同じ言葉であっても、人により時によりそれはまた別のものになります。

それは単純にクッキーを食べるというより、自分自身と対話して、記憶(過去)や想像(未来)を現在に身体化することー今この自分が深まり広がり、そのイマジネーションが体を通して現実に波紋していくことを想定しています。

人間の存在がある限り、食べることと対話することは生きる糧として続きます。霞を食べては生きてけないかもしれないけど、言葉を食べて生きていけるかもしれない。時間を忘れていつまでも続くおしゃべりのように…

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インタビューにて、色々とお話させていただきました。
https://rakukatsu.jp/cafe-mizumi20230521/

 

 

 

p.s.
本の地層が世界がひっくり返ると、たくさんの言葉が空を舞って、空洞の言葉に風が通って歌になる…そうしてみんな言葉を忘れて、また自分と似た人たちと話をしながら、記憶の地層を積み重ねていく。
でも何度も同じことばを見つけても、「声」が言葉に新しい命を吹き込む。だから、話そう歌おう。