9/7〜9/15 小瀬古文庫「惑星を食べる」展

〜カフェみずうみ併設ギャラリーでの展示です〜

monade contemporary|単子現代
2024年8月31日(土)〜9月15日(日)|木・金・土・日 14~19時
オープニング・レセプション:2024年8月31日(土) → 9月7日(土) 19~21時
アーティストトーク:2024年9月7日(土)17〜18時 小瀬古文庫 ※ワンドリンクオーダー

※台風10号の接近にともない、8月31日(土)、9月1日(日)をクローズとして、7日(土)にアーティストトークを17時、レセプションを19時から行います!

〈ステートメント〉
本展は食べ物の展覧会ではありません。食べ物に擬態する惑星写真の展覧会です。

惑星写真の色彩を巧妙に変換し、ハムや卵のような食品に見立てることで、視覚的な「シズル感」を強調しています。シズル感は、肉を焼くときの擬音「Sizzle」に由来する広告写真のテクニックで、食品の魅力を視覚的に引き立てる表現です。しかし、広告やこうした表現は果たしてその本質を表してきたのでしょうか。

本展では、惑星の雲やクレーターといった自然の要素を消費の対象へと置き換え、その背後に潜む美と消費の関係性を探求します。華やかなシズル感に隠された側面を浮かび上がらせることで、私たちの視覚と消費の在り方に新たな視点を提示します。

― 小瀬古文庫

〈展覧会情報〉
monade contemporary | 単子現代では、小瀬古文庫による個展「惑星を食べる | Eating the Planet」を開催します。

小瀬古文庫はこれまで、認識とデザインに関するリサーチを行うなかで、心理学・哲学・記号論にインスピレーションを得ながら新しい視点をつくり、提案してきました。近年では、惑星写真を画像加工によって食品に擬態させ、太陽系惑星を食べ物の視点で眺める「Semi-Ficiton」シリーズなどを発表し、アートブックの出版や展示により流通させることで、新たな視点を形成しようと試みています。

本展では、日ごろの暮らしを彩る食べ物などを惑星に擬態させる写真やポスター、オブジェクトなどの表現をとおして、広告や消費と自然、あるいは美との関係性を見直すグラフィック作品を紹介します。パフェやホットケーキ、コーヒー、ハム、目玉焼などの食べ物、NASAのパブリックドメインから得られた月や太陽、惑星、また雲やクレーターといった自然のイメージは、グラフィック表現をとおして浸透し、カモフラージュし合うことになります。

ミリセカンド単位で更新され、膨張するデータベースやビッグデータの銀河系はマーケティングの光学をとおして、島宇宙化する人々のニーズや欲望を加速主義的にシミュレーションし、テイスト(趣味・志向)のクラスターを形成し、ハイパーリアルな視覚的イメージを生産します。人類の食や消費をめぐる欲求や欲望はグラフィック・デザインとともに星々へのあくなき探究心と出遭うとき、宇宙的な拡がりのなかで自然美へと昇華されるのかもしれません。

人々の欲求と欲望は高度に発展した情報資本主義下においてどのように拡張され、未来という時空間において実現され、新しい視点と世界の地平のイメージへと生成することになるのでしょうか。宇宙的なスケールにおいて身近なものごとを遊ばせる、デザインの愉悦にご参加ください。

monade contemporary|単子現代
2024年8月31日(土)〜9月15日(日)|木・金・土・日 14~19時
〒605-0829京都市東山区月見町10-2 八坂ビル地下1階 奥左入ル 2号室
+ ことばを食べるカフェ みずうみ *併設のカフェもお楽しみいただけます。
https://monadecontemporary.art-phil.com

小瀬古文庫 https://koseko.asia/
擬態デザイナー・KOSEKO DESIGN&PRESS主宰。京都を拠点に活動するデザイナー・アーティストで、心理学・哲学・記号論にインスピレーションを得て、認識とデザインに関するリサーチを行う。直近のシリーズ「Semi-Ficiton」では、惑星写真を画像加工によって食品に擬態させ、太陽系惑星を食べ物の視点で眺めるグラフィック表現を発表している。その成果をアートブック出版や展示を通して流通させ、新たな視点形成に寄与することを志向する。直近の展示に、「おいしい惑星博2024」(2024, 大阪)」、「Astronomy in Breakfast(2022, 中国・深圳)」など。2020年にUNKNOWN ASIA審査員賞(EricZhu賞)受賞。