11/12〜12/3 「未来からの手紙」展開催中!

ーーー併設ギャラリーによる展示ーーー

monade contemporary | 単子現代は、当ギャラリー/アート・スペースによるコレクション展「未来からの手紙」を開催します。

本展では、現在、過去、未来と移り変わる人々の生とイデオロギーの変遷を振り返ることになる歴史をテーマとして、《冷戦時代に配達された絵はがきを届け先に再送する》(丹羽良徳、2017)、《Air From Another Planet》(Ryts Monet、2023)、《30×30×30》(Ryts Monet、2023)、《CULTURAL REVOLUTION WRITINGS 6/7》(Stephen Lane、2011-13)を紹介します。

パフォーマンス、ビデオ、インスタレーションを通じて実現される社会的な介入を行ってきた丹羽良徳の《冷戦時代に配達された絵はがきを届け先に再送する》では、冷戦時代の人々の考え思いを載せた手紙が作家によって絵はがきが出されたであろう住所へと届けられるという出来事から、移り変わる時代状況のなかで日々を過ごす人々の活動が現在あるいは未来の視点から批判的に問いかけられているかのようです。

さまざまなメディアとアーカイブへの干渉からイデオロギーの過去と未来を見つめ続けるRyts Monetの《Air From Another Planet》および《30×30×30》では、旧共産主義国の宇宙開発を祝う記念切手やオベリスクをモチーフにした観光地の絵がきをとおして自由主義経済のグローバリゼーションのなかで世界各国を行き交う人々の欲望を背景に社会主義経済のなかで夢見られたもう一つの理想国家の姿を未来に向かって振り返ることができます。

また時間と出来事や物事のかかわりについてレディ・メイド作品をとおして考察してきたStephen Laneの《Cultural Revolution Writings 6/7》では、中国の文化大革命の記憶を背景に綴られる日記の断片とそれ対する校訂の痕から、もう一つの理想を夢想し、新たに世界を記そうとするアーティストの息づかいを感じられることでしょう。

一連のアート作品とともに、私たちの日々を生きる世界は、どのような歴史をつくり、そして過去、あるいは未来によって見直されることになるのでしょうか。現在のアート・哲学・社会について考え、実践するための展示活動を行う単子現代の歴史への投企にご参加ください。

■アーティスト情報
丹羽良徳 https://yoshinoriniwa.com/jp/
リッツ・モネ Ryts Monet https://rytsmonet.eu/
スティーブ・レーン Stephen Lane https://burchfieldpenney.org/art-and-artists/people/profile:stephen-lane/

■会期
2023年11月12日(日)~12月3日(日) 14:00~19:00

■関連イベント
2023年12月2日(土)
15:00~16:30 モノグラフ『歴史上歴史的に歴史的な共産主義の歴史』(丹羽良徳)特装版の撮影会
17:00~19:00 | ショーイング《Resending Postcards Sent During the Cold War to the Intended Recipients》(丹羽良徳、2017)、《Memento Park》(Ryts Monet、2019)